2016年4月15日金曜日

女子高生が「ごめんね」と泣きながら『骨』を砕く・・。その涙で育つ、『命の花プロジェクト』とは。

命の花プロジェクト

女子高生の提案によりスタート

青森県立三本木農業高等学校の女子高生たちが「いのちの花プロジェクト」を取り組んでいます。
「いのちの花プロジェクト」とは殺処分されたペット達の骨がゴミとして捨てられていることが見過ごせなかった女子高生たちが、その骨を砕き肥料にして花を咲かせる活動です。

2012年にこのプロジェクトはスタートしました。
何回しても慣れることのない『殺処分されたペットの骨を砕く』という作業。
女子高生達は「ごめんね」と泣きながら骨を砕いているのです。



年間約17万頭の犬・猫が殺処分となる


日本では、年間約17万頭の犬や猫が殺処分されています。
約4分に1頭が殺されていて、その約半分は、離乳前の子犬や子猫、首輪をつけたままの犬。
殺処分された犬や猫は事業系廃棄物としてゴミと同様に処分され、土に還ることさえできない現実
処分場を見学に行った彼女達はこの事実を知り「高校生として命と真正面から向き合いたい」とプロジェクトを立ち上げました。

女子高生のことば1

「高校生として命と真正面から向き合いたい」という強い想いから「命の花プロジェクト」活動にたどりつきました。
これは殺処分された犬や猫の骨を砕き、土に混ぜ、花を育てる活動です。
殺処分された犬や猫たちの「もっと長く生きたかった」という思いを花に命を与えることで遂げてほしい、この活動を通じて「命の尊さ」と「青森県の殺処分の現状」を訴えたいと考えました。

女子高生のことば2

自分たちが出来る事は何かと考えた生徒が発案した。
骨に土を混ぜ花を咲かせ多くの人に届けようと。
ゴミではなくもう一度生まれ変わり今度こそは
愛されてほしい~と。

燃え残るは・・・


大切な家族であり親友であったはずのペット達が人間のエゴで捨てられ殺される現実。

殺処分された犬猫達の骨を手作業で金属や骨以外の物を取り除きます。
すると、首輪やリード留め金、ネームプレートの残骸が・・・。
幸せだった頃を思わせる品々に心が締め付けられます。

命の花プロジェクト@動画


仕分けが終わるといよいよ骨を砕く作業に取りかかります。

何度しても慣れないこの作業彼女達は「ごめんね」と泣きながら砕き続けます。

作業は1ヶ月にも及び

骨を砕く作業なんて、それまで誰もやったことがないわけです。
いろいろ試して、結局園芸用の大きなレンガで砕くことになりました。
かなり大きな骨もありますし、レンガを振り下ろすたびに骨が悲鳴をあげているようで、ぽろぽろ涙が出てくる。
骨を砕く作業は時間もかかるんですよ。
1時間やっても、てのひらに乗るくらいにしかならない。
そうして1か月の間、朝も昼休みも放課後も黙々と作業しながら、こういう目に犬や猫を追い込んだのは人間である、そして、自分も人間の一人である、と思いめぐらせていった。
だから、彼女たちは、自分たちが立派なことをしていると思っていません。
どう考えても、人間の身勝手が、生きようと思えば生きられた命を、こんな目にあわせていると思っているからです。
まるで自分が殺してしまったかのように、ごめんね、ごめんね、と謝りながら、泣きながら骨を砕く。
取材していて、一番胸にこたえました。

「土に返すため。」「殺処分の現状を何とか伝えたい。」

「嫌じゃないのって聞かれるけど、土に返すため。これをやらないと、との気持ちです」
作業中の鈴木杏奈さん(18)はそう話した。

皆さん犬の骨で花を育てるなんて、たぶん、ビックリされたと思います。
でも私達は骨を砕くという作業を、涙を流しながら行ないました。
つらくて悔しくてたまりませんでした。
でも、いちばん苦しんだのは、処分されたペット達です。
だから。殺処分の現状を何とか伝えたいと思って骨を砕きました。

4月頃、彼らの命から、一輪の花が。

粉状になるまで砕いた骨を土に混ぜ、そして4月ごろに一輪の花が彼らの命によって咲きます。
彼女たちはこの殺処分の現実を知ってもらうために地元の人たちやイベントで一つ一つの鉢に手書きのメッセージを添えお花を配ります。
花を通し命の尊さや殺処分の現状を改めて考えてもらえるように・・・。

滝川クリステルさんも参加

滝川クリステルさんもこの活動を支援してます。
ペット殺処分ゼロ社会の実現を目指した活動『命の花プロジェクト』トークショー&鉢上げ体験会を開催しました。

この活動により、殺処分は減少に向かう

この活動をスタートさせた当初は賛否両論あったそうですが、今では彼女たちの活動は多くの人たちに知られ、変化が起き始めているようです。
年間2,000頭以上の犬や猫の殺処分が行なわれていた青森県での殺処分数は年々減少傾向にあります。

殺処分されてしまった犬猫の命は命と真っ正面から向き合い、「もっと長く生きたかった」という犬や猫達の想いをくんだ女子高生の手で新しい命に生まれ変わります。

この取り組みは”農業高校生の甲子園と呼ばれる文部科学大臣賞を受賞しました。
ゴミではなく美しく生まれ変わった命のかけら。
少女の悲しい涙は、ペットたちに命を再び吹き込み、そして多くの人々の心を打ち、『新たな花』の芽となるでしょう。
この活動がもっとたくさんの人に知ってもらい、もっともっと全国に広がりますように!
ご訪問ありがとうございました。


参照元:http://spotlight-media.jp/article/212462285348313884


0 件のコメント:

コメントを投稿